2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540061
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
剱持 勝衛 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 名誉教授 (60004404)
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Keywords | 部分多様体 / 平均曲率ベクトル / 複素空間形 / 回転超曲面 |
Research Abstract |
1. 複素2次元複素空間形内の平行な平均曲率ベクトル場をもつ実2次元曲面に対し、その局所構造定理を得た。具体的には定理1として、与えられた正数bに対し、実2次元リーマン多様体から正則断面曲率が-12bbの複素双曲型平面への平行平均曲率ベクトルをもつ一般型はめ込みの族を構成した。定理2として、知られているはめ込みとこの一般型曲面で複素2次元複素空間形内の実2次元曲面で平行な平均曲率ベクトルをもつものは尽くされることを示した。この定理2の証明において、ケーラー角度関数が一定でない場合、第二基本形式の全ての成分がケーラー角度関数で記述できることが重要な点であるが、平成20年度の研究でこの部分の証明の簡素化を得た。 2. この研究を余次元3以上の場合に拡張するため、ブラジル・マナウスのTribuzy教授を訪ね、共同研究を開始した。そして法束の分解に関する結果を得た。 3. 周期的平均曲率を許容する回転面については、一般次元の場合の成果を中国・広州の中山大学幾何学セミナーで発表、そして論文が2編出版された。得られた結果として、実数全体で定義された実解析的関数H(s)に対し、同じ実数全体で定義された回転超曲面が存在し、その平均曲率が与えられたH(s)となることを示した。この種の回転超曲面は2階の常微分方程式の解で定義されるから、通常の解の存在定理からは局所的な存在しか主張できないが、我々の結果はそれが一意的に実数全体に拡張できることを主張している。更に、周期的回転超曲面の存在定理を得た。
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Research Products
(4 results)