2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540065
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田崎 博之 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (30179684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 光弘 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (40015912)
間下 克哉 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (50157187)
井川 治 福島工業高等専門学校, 一般科, 准教授 (60249745)
國分 雅敏 東京電機大学, 工学部, 准教授 (50287439)
酒井 高司 大阪市立大学, 理学研究科, 特任助手 (30381445)
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Keywords | 弱鏡映軌道 / austere軌道 / Riemann対称対 / 交叉積分公式 / 多重ケーラー角度 / 積分幾何学 |
Research Abstract |
Harvey-Lawsonが導入したaustere部分多様体は、第二基本形式がある対称性を持っている。代表者は分担者:井川治、酒井高司と共同でRiemann対称対の線形イソトロピー作用の軌道のうち球面内でaustereになるものを分類した。それらaustere軌道を詳しく調べてみると、多くのaustere軌道は第二基本形式の対称性だけではなく、ある種の大域的な対称性を持つことに気が付いた。この大域的な対称性は鏡映部分多様体の定義を弱くした性質になっているので、弱鏡映部分多様体と名づけてその基本的な性質を調べた。弱鏡映部分多様体はaustere部分多様体になり、austere部分多様体は極小部分多様体になることがわかる。上に述べたaustere軌道の分類に加えて、さらに弱鏡映軌道の分類もできた。今までにGauss写像の退化する余次元1の軌道がaustereになるという結果があったが、Gauss写像が退化する軌道は弱鏡映になることを示し、これを一般化した。すなわち、Gauss写像が退化する軌道は弱鏡映軌道になり、弱鏡映軌道はaustere軌道になることを明らかにした。 これらのRiemann対称対の線形イソトロピー作用の軌道の研究は、実空間形や複素空間形などの基本的空間における交叉積分公式や投影体積積分に関する各種関係を導くためにも重要である。実際、代表者が導入した多重ケーラー角度の概念は軌道の幾何学の観点から自然に導くことのできたものであり、軌道の幾何学的考察から得られた性質は複素空間形における交叉積分公式の定式化の際に基本的役割を果たした。 さらに過去数年の間に進展してきたvaluationの概念を基礎にした積分幾何学の再構成においても、多重ケーラー角度とその基本的性質は重要な基礎になっている。今後のこの方向の積分幾何学の研究にも軌道の幾何学の観点は不可欠である。
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Research Products
(5 results)