2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540066
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
川村 一宏 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (40204771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 久男 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (70152733)
酒井 克郎 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (50036084)
山崎 薫里 高崎経済大学, 経済学部, 准教授 (80301076)
羽鳥 理 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70156363)
三浦 毅 山形大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (90333989)
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Keywords | バナツハ環 / 代数方程式 / スペクトル保存 / 写像空間 |
Research Abstract |
昨年度に引き続いてバナッハ環の,一般及び幾何学的トポロジー的な観点と研究手法を援用した研究を行った。昨年度に引き続き、本研究費の補助によって研究集会「バナッハ環セミナー」2007.11.21-22(筑波大学)を開催した。連続関数環上の代数方程式やスペクトル保存写像問題に加えて、多変数函数論との関わり・作用素の安定性など、解析学との関わりについて、より立ち入った討論を行った。以下幾つかの研究成果について述べる。 1.研究代表者川村一宏は代数的閉な連続関数環を持ち幾らでも高い次元を持つようなコンパクトハウスドルフ空間が存在することを示した。これは昨年度出版されたBrodskiy, Dydak, Karasevとの共同研究の結果を拡張するものであり、現在論文を準備中である。 2.研究分担者三浦毅は本間大氏と共同で、可換C^*環の元を係数とする代数方程式の可解性についての幾つかの条件が、C^*環についての適当な仮定の下で同値であることを示した。また研究分担者三浦毅・羽鳥理は高木啓行・岡裕和氏と共同で2変数正則関数からなるある種の関数環では2-local isometryは等長的であることを示した。これらは解析学において現れる自然な関数環に対する位相的アプローチとして大変興味深い。 3.研究分担者酒井克郎はW. Kubis氏と共同で,ユークリッド空間の部分集合からなる羃空間を無限次元多様体として研究し、特にNobeling空間の有界閉部分集合の全体のなす空間は可分ヒルベルト空間と同相であることを示した。さらに嶺幸太郎氏との共同研究に於いてLF空間の開集合の位相型はホモトピー型のみによって決まることを示した。Nobeling空間の羃空間、LF空間の無限次元多様体としての研究のいづれもこの方面の先駆けとなる成果である。 4.研究分担者山崎薫里は集合値関数の拡張問題を可算パラコンパクト空間において考察し,単調可算パラコンパクト性の集合値関数の拡張作用素の存在によって特徴付けた。これらは関数空間上の作用素の存在が、underlying spaceの位相を決める結果として興味深いものである。 5.研究分担者加藤久男はC. Mouron氏と共同でhereditarily indecomposable continuumは拡大的同相写像を許容しないことを示した。これは長年懸案であった問題の解決を与える非常にすぐれた結果である。
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Research Products
(45 results)