2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540072
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
合田 洋 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (60266913)
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Keywords | 幾何学 / トポロジー |
Research Abstract |
昨年度行った,結び目補空間のNovikov複体に対するトーションおよびゼータ関数の多重値モース理論に付随するヘガード分解を使った計算,それから,そのヘガード分解が誘導するチェイン複体と本来のNovikov複体がチェインホモトピー同値であることの証明を論文にまとめた.今現在,投稿中である. このNovikov複体に対するトーションとゼータ関数の積は,本質的にAlexander多項式になる.この枠組みのねじれ版(基本群の情報を含んだ定式化)を目指していたが,つい最近それが完成したので,その結果のアナウンスの為の論文を書き上げた.詳細を述べた論文を書くことは来年度に持ち越しになった,この結果は,Celler flowというflowに関しては,すでに昨年度得ていたが,上述のヘガード分解に対応するflowについて完成することが出来たと考えている.このことは,Seiberg-Witten不変量のねじれ版を考察するにあたって,一つの礎になるのではないかと期待している. 写像類群や有限型不変量の研究において導入されたHomology cylinderという概念が,結び目理論ではどのように解釈できるかという問題を解決した.具体的には,Homological fibred knotという概念を定義し,それがHomology cylinderの対応物であることを証明した.そして元々Homology cylinderの不変量として定義されていたものを応用し,結び目のハンドル数(上述のヘガード分解のヘガード種数)の下からの評価式を得た.現在,論文を作成中である.
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