2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540074
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
藤岡 敦 Hitotsubashi University, 大学院・経済学研究科(研究院), 准教授 (30293335)
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Keywords | 可積分系 / 曲線 / 曲面 |
Research Abstract |
4次元空間形内の平均曲率の大きさを保ちながら等長的に変形可能な曲面について、以前チェンとヤウによる簡約定理の一般化を得ていたが、簡約という言葉が示すように、そこに現れるものは法朿が平坦で本質的には3次元空間形内の曲面とみなせるものであった。そこで,平成20年度では、この研究を更に発展させ、双曲型空間形内の平坦でない法朿をもつものを具体的に構成した。また、黒瀬俊氏(福岡大学)との共同研究により、平成19年度までに研究した曲線の可積分な運動のハミルトン系としての特徴付けについて更に発展した考察を行った。より具体的には、閉じた複素等積アファイン曲線のなす空間にプレシンプレクティック構造を入れ,ハミルトン流に沿って曲率が高次KdV方程式に従うハミルトン関数を定義した他、複素平面上の閉曲線のなす空間との間にプレシンプレクティック写像を定義し、これがミウラ変換を誘導することを示した他、AKNS系を用いて上述の無限次元多様体上の流れを具体的に構成することも行った。これらの内容は先に述べたような可積分系と関わる曲面族をよりよく理解するための更なる新たな知見ともなった。また、研究にあたっては平成20年度は研究集会を主催した他、陶山芳彦氏(福岡大学)、宮岡礼子氏(東北大学)、小磯深幸氏(奈良女子大学)、大仁田義裕氏(大阪市立大学)、梅原雅顕氏(大阪大学)を始めとする人々との交流が大いに刺激となったことを付け加えておきたい。
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Research Products
(4 results)