2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540086
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
森本 雅治 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (30166441)
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Keywords | Smith問題 / Laitinen予想 / 有限群の作用 / 球面上の作用 / Oliver群 / 多様体 |
Research Abstract |
この研究は有限群Gに対し,球面上の作用における不動点の近傍をG表現空間として幾何学的に研究するものである.Gが球面に唯2個の不動点a,bを持って滑らかに作用しているとき,a,bでの接空間V,WはSmith同値であるといわれ,「Smith同値なV,Wは実G-表現空間として同型か」というのがSmith問題である.群Gの要素で位数が素数巾でないものの共役類を考え,その個数をa(G)と表そう.E.Laitinenは「GがOliver群でa(G)>1ならば同型でないSmith同値な表現V,Wが存在する」と予想し,この予想がSmith問題の研究に大きな貢献を果たしてきた.平成20年度の研究において (1)非可解なgap群についてはLaitinen予想は肯定的である (2)非可解なnongap群にはLaitinen予想が成り立たないものがある (3)可解なgap群でLaitinen予想が成り立たないものがあるを示した.さらに,次の結果を得た. (4)Gが次の条件(a)〜(d)を満たすならばLaitinen予想は肯定的である. この条件とは:(a)GはOliver群,(b)Gの正規部分群Nで|G/N|=3であるものが存在する,(c)Nは位数が2qrの二面体群を部分商群として含む,ただしq,rは互いに素な素数,(d)G/HがnilpotentであるようなGの正規部分群HはG自身かNである.
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