2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540089
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
下村 克己 Kochi University, 理学部, 教授 (30206247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大川 哲介 広島工業大学, 工学部, 准教授 (60116548)
疋田 瑞穂 県立広島大学, 生命環境学部, 教授 (80156570)
中井 洋史 武蔵工業大学, 知識工学部, 講師 (80343739)
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Keywords | ホモトピー群 / スペクトラム / Bousfield局所化 / アダムススペクトル系列 / Brown-Petersonスペクトラム / Johnson-Wilsonスペクトラム / Morava K理論 |
Research Abstract |
研究目的の一つであるJohnson-WilsonスペクトラムE(n)により局所化された圏L_<E(n)>については、最終目的は球面のホモトピー群であるが、これの決定は大変困難なので、RavenelのスペクトラムT(m)についてのホモトピー群について考察した。成果として、研究実施計画にあるようにホモトピー群については、各素数pと各正整数mに対してT(m)のホモトピー群に収束するアダムス=ノビコフのスペクトル系列のE_2項を、あるイデアルを法として決定した。さらにn=2のときについては素数を2にしたときのT(1)のmod 4ホモトピー群の部分群も決定した。T(m)は球面よりBrown-Petersonのスペクトラムに近いのでホモトピー群の構造は球面のものより単純と予想されたが実際にはこれらを決定する途上で球面の場合とは異なる複雑さが表れてきた。これの解明は今後の課題となる。もう一つの研究目的である安定ホモトピー圏のピカール群についての成果としては、有限局所的なスペクトラムを持つスペクトラムで局所化された圏のピカール群の間の関係を調べ、それらのBousfield類のなす順序集合から、Brown-Comenetz双対スペクトラムIで局所化された圏のピカール群の、整数環を含む部分アーベル群の成す順序集合への順序保存写像の存在を示した。さらに、Eilenberg-MacLaneのスペクトラムHZ/pにより局所化された圏のピカール群は整数環であることを示すことにより、HZ/pのBousfield類より大きなBousfield類を与えるスペクトラムで局所化された圏のピカール群はすべて整数環であることが従う。特に、どんな連結スペクトラムで局所化された圏のピカール群もすべて整数環であることが分かる。これらの結果は安定ホモトピー圏をピカール群の見地からすれば、これらの圏はスペクトラム全体のなす圏とそんなに違いはないことを示している。
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Research Products
(4 results)