2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540101
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
谷山 公規 Waseda University, 教育・総合科学学術院, 教授 (10247207)
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Keywords | 結び目 / 空間グラフ |
Research Abstract |
結び目射影図の結び目解消数は、その射影図の交点を入れ替えて自明結び目の射影図にするために必要な交点の入れ替えの最小回数で定義される。このとき結び目の結び目解消数は、その結び目の射影図の結び目解消数の、射影図全てにわたっての最小値として定義される。非自明結び目を一つ固定したときに、その結び目の射影図の結び目解消数全体のなす集合を考える。今回この集合がつねに上に有界でないことを示した。実際には次を示した。非自明結び目の射影図が一つ与えられたとき、同じ結び目の射影図で、その結び目解消数があたえられた射影図よりちょうど2大きいものが存在する。また非自明な結び目の結び目解消数の2倍はその結び目の最小交点数マイナス1以下であることはよく知られているが、ここで等号が成り立つ結び目は(2,n)-トーラス結び目に限ることを示した。非自明な絡み目の結び目解消数の2倍はその絡み目の最小交点数以下であることはよく知られているが、ここで等号が成り立つ絡み目の完全な特徴付けを行なった。 円周からある集合への写像で、その多重点が高々有限個の2重点のみであるものについて、円周をある2つの単純弧に分解してそれぞれの単純弧への制限写像が単射になるようにすることが出来るかどうかを、その写像から定まるコード図式の言葉で完全に決定した。 Jozef Przytycki 氏 (George Washington University)との共同研究において、nontrivial positive link、nontrivial almost positive linkはnegative signatureを持つことを示した。またtrivial linkのpositive diagram、almost positive diagram、2-almost positive link diagramの決定をした。
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