2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540104
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
濱田 龍義 福岡大学, 理学部, 助手 (90299537)
|
Keywords | 幾何学 / 計算機システム / 応用数学 / KNOPPIX |
Research Abstract |
初年度である本年度は、最新の計算代数の成果について調査を行い、以下の研究集会、ワークショップ等において、微分幾何学への応用について議論を行った。 2006年9月1日から3日にスペインのCastro Urdialesで行われたICMS2006の公式配布物としてKNOPPIX/Math/icms2006 DVD1,DVD2を作成した。また、ICMS2006においてKNOPPIXを活用したソフトウェアとドキュメントの融合について講演を行い、この内容はSpringerのLecture notesに掲載された。(Hamada, T., Suzaki, K. Iijima, K.and Shikoda, A,"NOPPIX/Math : Portable and distributable collection of mathematical software and free documents.")DVD作成にあたっては神戸大学の高山信毅氏、野呂正行氏、金沢大学の小原功任氏の協力を仰ぎ、最新の計算代数の成果を収録することに勤めた。また、ICMS2006の前、2006年8月22日から30日にMadridで行われたICM2006(国際数学者会議)においてMathsoftware.orgとして展示に参加し、DVD1,DVD2の展示、配布を行い、様々な分野の数学者に対して、計算機代数の可能性について大きなインパクトを与えた。 2006年9月18日に大阪市立大学にてワークショップ「数学ソフトウェアとフリードキュメントIII」を行った。このワークショップにおいて、研究代表者がKNOPPIX/Mathについて講演し、また、研究協力者の中川義行がPDA上の数学ソフトウェアについて、横田博史が数式処理システムMaximaと他の数学ソフトウェアとの連携について講演を行った。2007年3月26日には、埼玉大学でワークショップ「数学ソフトウェアとフリードキュメントIV」を行った。最新の可視化システムについて、九州大学の藤森祥一氏と東京電機大学の小林真平氏に講演を依頼し、Konrad Polthier氏作成のJavaviewとNick Schmitt氏作成のCMCLabについて解説を受けた。離散幾何学の最新の研究成果と計算機代数の組み合わせについて可視化の視点からの議論を行った。 研究代表者は1年間の調査研究の成果として、100以上の数学ソフトウェアを手軽に試すことができるKNOPPIX/Math/2007を作成した。KNOPPIX/Mathは、研究プロジェクトKNOPPIX/Math Projectの研究成果物として公開され、2007年3月27日から3月30日にかけて800枚以上のDVDを配布した。計算機代数の研究利用と、数学的なオブジェクトの表現方法について、様々な分野の数学者から意見をいただき、議論を深めることができた。 一方、宇都宮大学の井ノ口順一氏との共同研究として、複素空間型内の*-アインシュタイン実超曲面のうち、正則接分布が可積分なものを分類した。現在、学術論文として執筆中であり、近日中に投稿する予定である。
|