2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540131
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大島 洋一 Kumamoto University, 自然科学研究科, 教授 (20040404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 幸一郎 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (10164104)
金 大弘 熊本大学, 自然科学研究科, 講師 (50336202)
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Keywords | ディリクレ形式 / 時間的に一様でない拡散過程 / 時空領域 / 到達確率 / 再帰性 |
Research Abstract |
平成18年度の研究の目標は、時間的に一様な拡散過程の場合に、再帰性及び過渡性を特徴づける不等式の拡張を行い、それを時間的に一様でない場合に適用し、焼き鈍しに現れる冷却速度の適正化を考察することにあった。平成19年度の研究の目的は、ディリクレ形式あるいは時間に依存するディリクレ形式に対応する拡散過程があるとき、その拡散過程が時間と共に動いていく時空境界に到達可能であるかという問題を考察する事にあった。拡散過程が時間的に一様であり、境界が時間が変化しても不変な有界領域である場合は、拡散過程が既約である限り必ずその境界に到達する。しかし時間的に一様な拡散過程であっても、境界が逃げていく場合はその逃げる速度により境界には到達しにくくなる。さらに拡散過程あるいは対応するディリクレ形式が時間と共に変動する場合は、その変動の速度が遅ければ、時間的に一様な場合に平行した結果が成り立つと思われるが、ディリクレ形式の時間変化の速度が大きければ、境界の変化の速度との関連で複雑な様相を呈する。 平成19年度の研究において、領域が時間的に増大する球面の場合に、拡散過程がその境界に到達出来るための拡散過程の係数の変動の大きさと球面の増大の大きさについての結果を得た。その結果をブラウン運動に適用すると球面の半径が時間の平方根より遅く増大すればブラウン運動は境界に到達できる事が分かった。逆に到達不可能性の問題として、増大する球面に到達するより、原点の近くに先に帰ってくるための球面の増大の大きさについても結果を得た。平成18、19年度に得られた結果については、講演で発表し論文としては投稿中である。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation]2008
Author(s)
Daehong Kim
Organizer
ディリクレ形式とマルコフ過程に関する話題
Place of Presentation
熊本大学
Year and Date
2008-02-17
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[Presentation]2007
Author(s)
Kouichiro Naito
Organizer
準周期構造のスペクトル解析と関連する話題
Place of Presentation
京都大学数理研
Year and Date
20071100
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