2006 Fiscal Year Annual Research Report
最小次数と連結度が相互作用するグラフと偶グラフの研究
Project/Area Number |
18540142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
善本 潔 日本大学, 理工学部, 講師 (90307801)
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Keywords | claw-freeグラフ / 2因子 / 連結度 / 線グラフ |
Research Abstract |
偶グラフと線グラフ及びclaw-freeグラフの関係について研究行った。claw-freeグラフに関する最も有名な予想は、Matthews and Sumnerによる「4連結claw-freeグラフはハミルトンサイクルを持つ」である。4連結claw-freeグラフの最小次数は必ず4以上になることは容易に分かる。最小次数4以上のclaw-freeグラフは2因子を持つことは、江川・太田の結果及びChoudum and Paulrajの結果から容易に得られる.ハミルトンサイクルは性分数が1つからなる2因子である。ゆえに最小次数4以上のclaw-freeグラフの2因子の成分数の最小数を決定することは興味深い問題である。 1991年、Faudree教授らはその上限は、6|G|/(d+2)以下であることを示した(但し、dは最小次数)。さらにGould教授とJacobson教授は、最小次数dが(4n)^{2/3}以上あれば、上限は|G|/dまで下げられること示した。 しかし上限|G|/dは強すぎる。事実、本研究者は任意のd≧4に対して、最小次数dのclaw-freeグラフで、任意の2因子の成分数が|G|/dより真に大きくなる例を構成した。特に、d=4の時は、成分数の下限が5|G|/18以上あるグラフを構成した。しかしこれらの下限|G|/dや5|G|/18が最良な成分数の上限であるかどうかは自然な問題だ。 この問題に対して、11月にイギリス・ダーラム大学を訪問しBroersma教授及びPausulsm博士と共同研究を行い、d=4の場合の上限が(5|G|-14)/18であることを示した。更に帰国後、一般の場合を示すことに成功した。すなわち以下の主張を証明した。「最小次数d≧4のclaw-freeグラフは成分数が高々(|G|-3)/(d-1)個からなる2因子を持つ。」 またこれらの結果をアメリカ・マイアミで開催される38th Southeastern International Conference on Combinatorics, Graph Theory, and Computingで発表した。
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Research Products
(3 results)