2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540152
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fujita Health University College |
Principal Investigator |
星野 弘喜 藤田保健衛生大学短期大学, 衛生技術科, 准教授 (80238740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細野 雄三 京都産業大学, 工学部, 教授 (50008877)
飯田 雅人 岩手大学, 人文社会科学部, 准教授 (00242264)
石井 克幸 神戸大学, 大学院・海事科学研究科, 准教授 (40232227)
内藤 守啓 藤田保健衛生大学短期大学, 衛生技術科, 准教授 (80132257)
久保 明達 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 教授 (60170023)
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Keywords | 反応拡散系 / 数理医学 / 数理モデル / 進行波 / シミュレーション |
Research Abstract |
星野はSherrattらが提唱した悪性腫瘍の浸潤現象の反応拡散系によるモデルに対する進行波解について研究を行った。拡散項が入っていない1階の偏微分方程式系に対しては相平面上の解の挙動を考察し、平衡点における中心多様体の構造を得ることができた。またそれらを数式処理ソフトで図示したり、有限要素法などの数値計算によって進行波以外の解をシミュレーションした。 細野は感染症の空間的な伝播を記述する基礎的な反応拡散系に対し、進行波解を通して感染症の伝播速度と感染率の関数形の依存関係を考察した。特に伝播速度に対する線形予測の議論が成り立たない非線形感染率の例を与え、伝播速度の評価式を求め系に現れるパラメータとの関係を明らかにした。 飯田は「準線形拡散として定式化されたモデルは適当な反応拡散系(線形拡散と単純反応)の特異極限と見なせるか?」という新たな問題意識を提起し、2種競争系の準線形拡散系(競争相手が少ない方へ向かって積極的に拡散する系)を例にとり、その問題が肯定的に解決されることを示した。 石井は外力項をもつAllen-Cahn方程式を用いた平均曲率流の近似問題に対する収束の速さを研究した。この問題は1995年のBellettiniらによる評価が得られてから進展がなかった。彼らの方法を精密化して結果を改良した。また球対称で外力がない場合にその結果が最良であることも示した。 内藤はProteus mirabilisの培地上における運動をビデオ撮影し、運動の変化による特有な模様が集落に形成される過程を捉えることができた。 久保は腫瘍の成長に関連する方程式系に対して、定数解に近い初期値から出発した解をGalerkinの方法で構成した。
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