2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540162
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 久義 東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (50272597)
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Keywords | ユニタリ表現 / 半単純リー群 / 一般化バルマ加群 |
Research Abstract |
(1)放物型部分代数の一次元表現から複素半単純Lie代数への誘導表現はスカラー型の一般化されたVerma加群と呼ばれる。最終的な目標はスカラー型の一般化されたVerma加群の間の準同型を決定することであるが、本年度は以前得ていた十分条件を改良することを試みた。そのためにBruhat orderの比較を行う必要があるのだが以前の議論ではその際に古典型でしか存在しないProctorらによるYoung盤を用いたBruhat orderの記述を用いているため古典型の場合しか扱うことが出来なかった。本年度はこのBruhat orderの比較について研究をすすめ幾何的でより自然な証明を得た。これで同様の結果が例外型についても得られたことになる。 (2)quasi-splitな実半単純線形群において既約認容表現の上の連続Whittaker vectorの空間の次元は高々1であることが知られておりこれは保型表現の理論において重要な役割を果たす。(重複度1定理)一方quasi-splitで無い場合は連続Whittaker vectorの空間の次元は1より大きくなりうる。一方、代数的なWhittaker vectorのKostant-Lynchによる研究により連続Whittaker vectorの空間は有限W-代数上の加群になることが知られていた。そこで、重複度1定理の自然な一般化として連続Whittaker vectorの空間は有限W-代数加群として既約であるという予想が出てくる。本年度はこの予想がA型の群などで肯定的であることを示した。
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Research Products
(1 results)