2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540171
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上木 直昌 Kyoto University, 大学院・人間・環境学研究科, 准教授 (80211069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 就将 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (10183964)
中村 周 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50183520)
重川 一郎 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00127234)
小谷 眞一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10025463)
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Keywords | 確率解析 / 微分方程式 / 作用素論 / 数理物理 / ランダムシュレディンガー作用素 / ランダム行列 / スペクトル / シュレディンガー作用素 |
Research Abstract |
本研究は我が国におけるランダム作用素の研究を振興するために研究集会を開催することを目的としていた。主要な研究集会については昨年度に開催し、今年度はその報告書をまとめた。その記録はウェブページ http://www.math.h.kyoto-u.ac.jp/~ueki/SRO6/index-j.html に残してある。今年度は新たにドイツからLeschke教授を招き、「ランダム作用素のスペクトルと関連する話題」という名称の小規模な研究集会を平成19年11月14日(水)から16日(金)まで京都大学大学院人間・環境学研究科棟2階226室において開いた。凡そ30人の研究者が参加した密接な研究交流の場であった。そこで話し合われた内容はランダムシュレディンガー作用素やランダム行列に関する様々な話題であり、数学的立場からのもののみならず、物理学的立場からの話題提供もあり充実した内容であった。その研究集会において南はアンダーソンモデルの順位統計についての予想を述べ、上木はランダムなベクトルポテンシャルをもつシュレディンガー作用素に対するウェグナー型評価とそのアンダーソン局在についてのHislop-Kloppの理論の詳細な検討を発表した。また上木はその研究集会で京都大学大学院理学研究科博士課程の福島竜輝氏が発表したFrenkel欠陥をもつメディアにおけるLifshitz挙動の研究についてその後福島氏と共同で研究を深化させ、ポテンシャルの厚さを増すにつれてLifshitz挙動からPastur挙動に変遷していく過程を明らかにした。
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Research Products
(9 results)