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2007 Fiscal Year Annual Research Report

非線形系の記号力学系による表現可能性

Research Project

Project/Area Number 18540200
Research InstitutionKitami Institute of Technology

Principal Investigator

三波 篤郎  Kitami Institute of Technology, 工学部, 教授 (30154157)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 河野 正晴  北見工業大学, 工学部, 教授 (40170203)
山田 浩嗣  北見工業大学, 工学部, 教授 (50210472)
Keywords力学系 / 非線形 / 記号力学系 / エノン写像 / KAM理論
Research Abstract

本研究の目的は,非線形系の記号力学系による表現可能性を探ることである.特に,以下の2つのテーマで研究を行った.
(1)最も基本的な非線形写像であるエノン写像の周期点のcoding structureを調べた.エノン写像は,パラメータが大きな場合には,horseshoeという,双曲型構造を持っており,それが2-parameter familyとして連続的につながっている.エノン写像の周期点は,cusp-connectionと呼ばれる領域において,transversalという状態を保ったままcodingの変化を起こすわけだが,分岐しない状態で,必然的に変化するようなcodingをどのように定義したら良いのか,ということは重要な問題である.Biham-Wenzelの方法は,それ自身がcodingを与える方法となっているのだが,それがそのようなcritcalな領域まで延長可能か,というのは興味深い.今年度の研究では,このBiham-Wenzel codingがどこまで適用可能か,という問題に取り組み,cusp-connection領域において,非常に高い精度で計算しても,極めて明確にcodingが切り替わっている,という事実を,数値計算によって確認することができた.今後は,その現象をさらに深く調べ,そのメカニズムの解明を目指したい.
(2)これまでの研究から,周期点に収束するような不変集合列を含む不変集合は,記号力学系によるfinite-to-oneのsymbolic extensionを持たない,ということがわかっている.KAM理論的な状況がまさにそのような場合である.一方で,Boyle-Fiebig-FiebigとBuzziの結果から,無限回微分可能な微分同相写像は,常にsymbolic extensionを持つことが知られているが,解析的な面積保存写像の場合には,上記の結果から,それは無限対1でなければならない.有限的な記号力学系表現の不可能性には,KAM理論的状況に特有な何かが関係している可能性がある.平成19年度においては,このような現象の解明のために,Boyle-Fiebig-Fiebig, Buzziらによるsymbolic extension存在証明の詳細な検討を行い,記号力学系表現の有限性,無限性との関連を調べたが,明確な結果を得るためには,さらにこの方向性での研究を継続する必要がある.

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Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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