2006 Fiscal Year Annual Research Report
相転移力学の保存則の表わす非線形多重双曲型偏微分方程式系の解の構造と特異摂動極限
Project/Area Number |
18540202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山崎 満 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助教授 (30240732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯崎 洋 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (90111913)
浅倉 史興 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20140238)
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Keywords | 超局所解析 / 流体力学 / 双曲型保存則系 / 特殊相対論 / オイラー方程式 / ボルツマン方程式 / 多重双曲型 / エントロピー |
Research Abstract |
1.この研究の主目的は、相対論的オイラー方程式、ボルツマン方程式およびその拡張された速度離散モデル、1点で強双曲性が退化している非線形双曲型保存則系、単独保存則系の特異摂動極限を調べることにあるが、最終目的は、より広範囲の流体力学の方程式及び非線形双曲型保存則系を解明することにある。 2.特殊相対論の圧縮性等温流体のダイナミクスを記述する相対論的オイラー方程式について、Philippe Gerard LeFloch氏(director of Research at CNRS & Jacques-Louis Lions Laboratory、Pierre & Marie-Curie University(Paris VI)、France)と共同研究している。この方程式系に対する真空を含む解の存在を証明した。これは、星の誕生の解明にも関わることであり、今後注目を集める結果となると思われる。また、この結果をもとにして、同枠組みにおいて、非相対論的極限に関する結果を得た。得られた結果を論文3編(うち1編は受諾済み、2編は投稿中)に纏めることができた。 3.ボルツマン方程式について、Seung-Yeal Ha氏(ソウル国立大学・準教授)、Seok-Bae Yun氏(同大学・院生)と共同研究している。解の安定性について一般的な枠組みでの結果を得て、論文2編(うち1編は受諾済み、1編は投稿中)に纏めることができた。 4.1点で強双曲性が退化している非線形双曲型保存則系について浅倉史興氏(大阪電気通信大学・工学部・教授)と共同研究している。この方程式系は石油貯蔵流などに応用があり、大変に重要な意味を持つが、数値計算なしには解の存在・安定性についての結果か知られていない。そこで、衝撃波解の存在と安定性に関する結果を得て、論文3編(うち1編は掲載済み、1編は受諾済み、1編は投稿中)に纏めることができた。 5.単独保存則の解の存在を証明する手法の一つである粘性消滅法を一般化することに指導中の大学院生・藤野直樹氏(筑波大学・大学院数理物質科学研究科)と共同研究している。得られた結果を論文6編(うち4編は掲載済み、1編は受諾済み、1編は投稿中)に纏まることかてきた。また、同氏は筑波大学より博士号を受理されて、来年度より東京大学・大字院数理物質科学研究科・平成19年度21世紀COE拠点形成特任研究員および筑波大学・大学院数理物質科学研究科・特別研究員に採用された。
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Research Products
(10 results)