2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540208
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
谷口 雅治 Tokyo Institute of Technology, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (30260623)
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Keywords | traveling wave / pyramidal shape / Allen-Cahn |
Research Abstract |
相転移現象や神経パルス伝達モデルにおいて,双安定な非線形項をもつ放物型方程式が現れる.その代表例がAllen-Cahn方程式(Nagumo方程式)である.その進行波については,一次元進行波が以前より研究されている.2次元平面または3次元空間における進行波については,Ninomiya,Taniguchi(2005,2006),Hamel,Monneau,Roquejoffre(2005,2006),Chen,Guo,Hamel,Ninomiya,Roquejoffre(2007)などの研究が最近なされた.これらはすべて進行軸に対し,軸対称な形状をもつ進行波である.進行軸に対し軸対称でない形状の進行波は未知であった.本研究では,角錐の形状をもつ進行波の存在を数学的に厳密に証明した.ある条件をみたす角錐(正角錐を含む)に対し,等高面がこの角錐に漸近するのが角錐型進行波の特徴である. この角錐型進行波は,軸非対称な進行波の初めての例である.相転移現象において,進行軸に対し対称でない伝播現象を説明する際に,この角錐型進行波は有用であると考えられる.与えられた角錐に対する角錐型進行波の一意性と安定性については次年度の課題として現在取り組んでいる.
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Research Products
(3 results)