Research Abstract |
研究代表者の久村は,非コンパクトリーマン多様体のラプラシアンの真性スペクトルの最小値が体積の増大度の下限で上から評価できることを発見し,R.Brooksの見落としを指摘した(しかし,これは既に既知の結果であった) 研究分担者の加須栄氏は,論文T.Hattori and A.Kasue,Dirichlet finite hamonic functions and points at infinity of graphs and manifolds,Proc.Japan Acad.Vol.83,Ser.A,No.7(2007),129-134において無限グラフおよび非コンパクト完備リーマン多様体のp-ディリクレエネルギーに関するロイデンコンパクト化を研究し,それらの境界の擬等長不変性を証明した。 また,研究分担者の芥川氏は,論文Kazuo Akutagawa and Andre Neves,$3$-manifolds with Yamabeinvariant greater than of $RP^3$,J.Differential Geom.75(2007),359-386.において,山辺不変量がRP^3のそれより大きくなるものを全て決定した。芥川氏は,さらに,論文Kazuo Akutagawa,Masashi Ishida,Claude LeBrun,Perelman's invariant,Ricci flow,and the Yamabe invariants of smooth manifolds,Archivder Math.88(2007),71-76.において,ペレルマン不変量と山辺不変量の関係を調べ,特に,山辺不変量が非負のとき,それはペレルマン不変量に一致し,山辺不変量が正のとき,ペレルマン不変量はいつても+∞であることを示した。さらに,芥川氏は,論文Kazuo Akutagawa,Luis A.Florit,Jimmy Jimmy Petean,On the Yanabe constants of Riemannian products,Comm.Anal.Geom.15(2008),947-969.において,直積リーマン多様体の一方をスケーリングしたときのそれらの山辺定数の挙動,およびその極限の定性的性質を調べた。
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