2006 Fiscal Year Annual Research Report
戸田型非自励離散可積分系の代数構造の研究と工学への応用
Project/Area Number |
18540214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
辻本 諭 京都大学, 情報学研究科, 講師 (60287977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 佳正 京都大学, 情報学研究科, 教授 (50172458)
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Keywords | アルゴリズム / 応用数学 / 数理工学 / 可積分系 |
Research Abstract |
本年度の研究計画・方法は,直交多項式の理論と廣田のタウ関数の理論を用いることで,戸田方程式および関連する離散可積分系に関する解析を中心にすすめた. 1.非自励離散戸田方程式 通常の定数係数の戸田方程式であれば,双線形方程式は一つのτ関数のみを導入することで記述することが可能である.それに対し,非自励離散戸田方程式の双線形方程式は,τ関数のみでは記述することができないことが知られている.その由来について,離散KPヒエラルキーを用いて明らかにすることが出来た. これにより,2本の双線形方程式を同時に考えることから,戸田方程式の非自励化が可能となり,特殊関数解などを系統的に与えることが可能となった. 2.シンメトリック$R_{II}$直交多項式と連分数展開 シンメトリック$R_{II}$直交多項式から導かれた離散可積分系である一般化離散ロトカ・ボルテラ方程式に対して,ミウラ変換を通じて関係する離散系との関係を明らかにした. この際,連分数展開のPad'e表との新たな意味付けが可能となった.一般化離散ロトカ・ボルテラ方程式の係数に表れる任意関数に対して適切な条件を課すことにより,超離散極限の操作を適用することが可能となり,新しい超離散系が得られた.特に、シンメトリック$R_{II}$直交多項式に関する性質を進めることで,超離散化可能な解がえられた. 3.非自励可積分系の理論の構築 非自励離散戸田方程式の双線形方程式とKPの理論との関係を明らかにした.
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Research Products
(1 results)