2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540233
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土井 靖生 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 助教 (70292844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寶迫 巌 情報通信研究機構, 新世代ネットワーク研究センター, 研究マネージャー (00359069)
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Keywords | テラヘルツ / 遠赤外線 / 2次元検出器 / BIB型検出器 |
Research Abstract |
昨年度の研究成果を受け、本年度はwafer bumping技術の確立を果たすべく、新たなサンプルの試作を行った。昨年度の研究により得られた、bumping時に於ける温度コントロールの重要性を考慮する事で、同様の性能を持つwafer bumpingを再現する事が確認され、安定したbumping技術の確立が確認された。 新たな問題として、検出素子から電気信号を読み出す電極部分のプロセスに、検出性能を落とす要因が存在する事が確認された。現在この要因を取り除くべく、電極製造プロセスの評価を行っているところである。 平行して、作成したサンプルについて、BIB型検出器としての利点が最大限活かされる、天文観測環境下と同様の低光入射環境での試験を行っている。試験の結果、極低温下でBIB型検出器としての基本的な性能を示している事が確認された。試験は現在継続中であるが、光応答特性、波長感度特性について、目論見通りの性能を有している事が確認されつつある。 以上の開発の結果、wafer bumpinの基本的な技術を確立したと言える。 今後はより純度の高い結晶を用いた試作を進め、実際の天文観測に適用可能な検出器の試作を進める予定である。日本の赤外線天文グループは、現在2017年の打ち上げを目指す宇宙赤外線望遠鏡SPICA計画を推進中であり、そこに搭載する遠赤外線検出器の開発が各機関に於いて急ピッチで進められている。本研究の成果であるwafer bumpingによるBIB型検出器は、その重要な候補の一つとして期待されるだけの性能を確認出来たと言える。
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Research Products
(4 results)