2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540235
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
坂井 純一 University of Toyama, 理工学研究部, 教授 (50019220)
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Keywords | 太陽彩層 / コロナ加熱 / 磁気再結合 |
Research Abstract |
Hinode太陽観測衛星によって観測された黒点近傍のPenumbra Microjetsの発生機構のモデルをTwoYamaコードを用いたシミュレーション結果をもとに提案した。光球面のほぼ水平に2本のpenumbraを考え、この2本の電流フィラメントにはEvershed flowsを考え、軸方向に流れを仮定する。更にこの軸方向の流れは定常でなく、定常流に加えて、非定常流を仮定する。又2本のpenumbraの間にほぼ垂直に磁場を仮定する。2本の電流ループの引力で2本のpenumbraはお互いに引き合い接近する。この時、中間の垂直磁場と電流のつくる一方の磁場の間で磁気再結合が発生する。その結果、イオンのジエット流が発生する。イオンのジエット流の温度は約10万度に加熱されている。これらの結果はHinodeによって観測されたPenumbra Microjetsの発生機構の一つのモデルと考えられる。この結果は、ApJ Letter(2008)に発表された。 TwoYamaコードを用いて、太陽彩層での電流ループの合体現象が調べられた。2つの電流ループが合体するとき磁気再結合が発生するが、これまでのMHD近似で得られた結果とかなり異なる結果が得られ、太陽彩層ではMHD近似が不適当であることが明らかになった。磁気再結合がある程度発生するためには、中性水素ガスによる2つの電流ループの衝突が必要であることが示された。 この結果は、ApJ Letter(2009)に発表された。
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