2007 Fiscal Year Annual Research Report
原子炉ニュートリノ振動実験のための前置検出器の開発
Project/Area Number |
18540247
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三井 唯夫 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 准教授 (20283864)
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Keywords | ニュートリノ / 原子炉ニュートリノ / 前置検出器 / イメージング |
Research Abstract |
原子炉ニュートリノ振動実験カムランドの前置検出器に適用可能な、新しいニュートリノ検出器の開発を行った。カムランドなどの液体シンチレータ反電子ニュートリノ検出器では、遅延同時計測により、強力にバックグランドを除去できる。しかし、原子炉近傍に設置する前置検出器では、地上近傍の大きな宇宙線フラックスに晒され、遅延同時計測を行っても疑似イベントが混入する。そこで、現在まで困難であった粒子識別とニュートリノ到来方向決定能力をもつ新しい検出方法の開発に着手した。以下、二つの予備実験によって検出方法の基本原理を確認した。まず、セグメント化された液体シンチレータ検出器の試作によって、この方法によるバーテックス(反応点)位置分解能が数センチメートルまで向上可能である事が分かった。それによって、高速中性子などの、遅延同時計測を偽装するイベントは、バーテックス形状の違いによって除去できる。今後は、この試作品をニュートリノ源に当てる事も考えている。次に、ニュートリノ到来方向観測のため、遅延同時計測における先発信号と遅延信号のバーテックスの相対位置を、液体シンチレータの撮像(イメージング)によって求める方法の開発に着手した。液体シンチレータの発光をイメージ・インテンシファイアで増幅してCCDカメラで撮像する装置を試作し、液体シンチレータを通過した宇宙線のトラックを撮影する事に成功した。今後はこの装置を改良し、中性子の検出、さらにニュートリノ源に当てる事も考えている。
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Research Products
(2 results)