2007 Fiscal Year Annual Research Report
非線形変数変換によるカラー閉じ込めとグルーボールの研究
Project/Area Number |
18540251
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
近藤 慶一 Chiba University, 大学院・理学研究科, 教授 (60183042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 章博 高エネルギー加速器研究機構, 計算科学センター, 講師 (30290852)
加藤 清考 高松高専, 一般教育科, 講師 (50342564)
伊藤 祥一 長野高専, 電子情報工学科, 助教 (10369978)
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Keywords | クォーク閉し込め / カラー閉し込め / クルーボール / 非線形変数変換 / 質量キャップ / ヤンミルズ理論 |
Research Abstract |
1Cho-Faddeev-Niemi-Shabanov分解と呼ばれる方法で得られた新しい場の変数を,従来のヤン・ミルズ場の変数からの非線形変数変換とみなす定式化を,格子上のヤン・ミルズ理論に移植した。この定式化は,以前提唱した非コンパクトな格子ヤン・ミルズ理論の定式化を改良したものである。新しい定式化に基づいて,ゲージ不変な磁気単極子カレントの新しい定義を提唱した。この定義は,ヤン・ミルズ理論における磁気単極子の磁荷の量子化を保障し,従来のアーベリアン射影で求められた結果を再現することができる。さらに,格子SU(2)ヤン・ミルズにおいて,数値シミュレーションによってウイルソンループ期待値を計算し,クォーク間ポテンシャルの線形部分に表れる弦定数の磁気単極子ドミナンスを示した。我々の定式化は従来め最大可換ゲージで得られたクォーク閉じ込めに関する様々な特筆すべき結果をゲージ不変な形で再現することを可能にした。 2新しいグルーオン場の2点相関関数を数値シミュレーションによって求め,アーベリアン部分以外のグルーオン場の2点相関関数は,長距離において指数関数的に減衰することを示した。これによって,特別なゲージ固定に頼らずに,ゲージ共変なアーベリアン部分以外のグルーオン場の自由度は質量を獲得し,低エネルギーで理論から離脱することを明らかにした。それによって,クォーク閉じ込めの双対超伝導描像にとって決定的に重要な事実であるアーベリアンドミナンスのゲージ不変な説明を可能にした。
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Research Products
(3 results)