2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540254
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川崎 雅裕 The University of Tokyo, 宇宙線研究所, 教授 (50202031)
|
Keywords | インフレーション / 暗黒物質 / アクシオン / 宇宙背景放射 |
Research Abstract |
1.WMAP衛星による宇宙背景放射の温度揺らぎの観測から示唆された揺らぎの非ガウス性について、等曲率揺らぎの場合に着目して、等曲率揺らぎが通常の断熱揺らぎに対して小さい場合でも、大きな非ガウス性をもたらすことがあることを示した。また、大きな非ガウス性をもった等曲率揺らぎを生成するモデルとして、アクシオン・モデルと超対称性に基づくバリオン数生成機構であるアフレック・ダイン・モデルを考え、非ガウス性の大きさ、モデルの特徴を明らかにした。 2.PAMELA衛星によって発見された陽電子・電子宇宙線のスペクトル異常に関係して、観測された陽電子・電子フラックスを説明するモデルとして、暗黒物質を担っているTeV程度の質量を粒子の対消滅を考え、対消滅の際に放出されるニュートリノのフラックスを計算し、SuperKamiokandeでの観測可能性を調べた。また、対消滅が宇宙初期に起こることによる元素合成への影響を調べ、陽電子・電子フラックスを説明するモデルに対して制限を与えた。
|