2008 Fiscal Year Self-evaluation Report
Research for the early universe using observational data
Project/Area Number |
18540254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川崎 雅裕 The University of Tokyo, 宇宙線研究所, 教授 (50202031)
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Project Period (FY) |
2006 – 2009
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Keywords | 素粒子的宇宙論 / インフレーション / 超対称性 |
Research Abstract |
最近の宇宙論は観測の質と量, 両面の急速な進歩によって発展し, 宇宙のごく初期について重要な知見が得られるようになってきた。そこで,これまで蓄積された, あるいは, 近い将来期待される宇宙論的な観測データに基づいて, インフレーションなどの宇宙初期の現象を探求し, その結果によって, 宇宙の物質の起源,暗黒物質に対する理解を深めるとともに, それらを予言する素粒子モデルに宇宙論的な制限を与えることが本研究の目的である。具体的には以下の項目について研究を進める。 (1) インフレーション宇宙 : 超対称性理論などの素粒子理論に基づいてフレーションモデルを構築するとともに宇宙論的観測を用いてインフレーション宇宙モデルに対して制限を与える。 (2) 長寿命素粒子の宇宙論的制限 : 標準理論を超える素粒子理論ではグラビティーノやアクシオンなど、相互作用が弱いため長寿命となり、宇宙論的な影響を持つものが少なからず存在する。それらの粒子が元素合成や宇宙背景輻射などに与える影響を調べることによって,その粒子の特性,さらには,その粒子を予言しているモデルに対して制限を与える (3) 宇宙の物質の起源 : 宇宙における物質・反物質の非対称性の起源を説明するいくつかのメカニズムについてそれが現在の宇宙に残す痕跡を見いだしその観測可能性を議論する.
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