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2006 Fiscal Year Annual Research Report

弦の場の理論とループ方程式による弦理論とゲージ理論の双対関係の探究

Research Project

Project/Area Number 18540266
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

畑 浩之  京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (70164837)

Keywords超弦理論 / AdS / CFT対応 / ループ方程式 / ホログラフィックQCD / Skyrmion / ソリトン / Chern-Simons項
Research Abstract

今年度は酒井・杉本によって提唱された「ホログラフィックQCD模型」におけるバリオンの解析を行った。酒井・杉本模型は、超弦理論において10次元時空上にD4/D8/反D8の3種類のDブレインを配置することで4次元時空上のQCDを再現したものである。この模型をD4ブレイン上の理論として見るとQCDの基本場であるクォークやグルーオンを持った理論となっているが、他方、D8ブレイン上の理論として見るとメソン場から成るQCDの低エネルギー有効理論を与えており、現実世界を数値的にもかなり良い精度で再現することが知られている。本研究課題では、後者のQCDの有効理論を与える曲がった5次元時空上の非可換ゲージ理論において、バリオンを表す古典解(ソリトン解)を構成し、更にそのバリオン解の周りで理論を量子化することによりバリオンのスペクトルを導出した。これはメソンの低エネルギー有効理論であるSkyrme模型でのバリオン解の構成と量子化に相当する解析を、(Skyrme模型から見ると)無限個のベクトルメソンが入った理論である5次元模型で行ったものである。しかし、1)Chern-Simons項から来る相互作用を考慮して初めてバリオン解がつぶれずに安定に存在できる、2)量子化により高いスピンを持ったバリオンや負パリティのバリオンの解析を容易に行うことが出来(理論が持つパラメータを適当に取ることにより)数値的にも実験結果との良い一致を得た、等の非自明な知見や結果を得ることができた。この研究成果は畑浩之(本研究代表者)・酒井忠勝(茨城大学)・杉本茂樹(名古屋大学)・山戸慎一郎(京都大学大学院生)の共著論文"Baryons from instantons in holographic QCD"(hep-th/0701280)として発表した(雑誌投稿中)。この論文はフレーバー数が2の場合の解析であるが、ストレンジ・クォークも入れたフレーバー数が3の場合の研究も進行中であり、ペンタクォークと関係していて興味深い。また、本研究課題の主題の一つであるループ方程式を用いた解析も次年度以降の研究テーマである。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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