2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540275
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
坂本 眞人 神戸大学, 理学部, 助手 (30183817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷村 省吾 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (90273482)
竹永 和典 東北大学, 大学院理学研究科, 助手 (50379294)
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Keywords | 並進対称性 / 対称性の破れ / 高次元時空 / 高次元ゲージ理論 / 高次元重力理論 / 超対称性 |
Research Abstract |
今年度の研究は、「研究目的」及び「研究実施計画」で挙げられた中で、特に、1.量子補正の解析、2.高次元ゲージ/重力理論における理論構造について詳しく解析が行われた。 研究成果に記された論文において、高次元ゲージ理論における量子補正が詳しく解析され、特に素粒子理論における重要な階層性問題の解決に焦点が当てられた。階層性問題の解決としては超対称性が提案されているが、我々は超対称性を導入することなしに階層性問題を解決する可能性を探った。その結果、高次元時空を考えることにより、余剰次元方向に境界条件を適切に課すことによって量子補正の一部に相殺が起こり、それによって階層性問題の解決の可能性が見いだされた。 上記の研究とは別に、高次元重力理論における隠れた構造についての解析が行われた。この研究では、非自明な背景時空をもつ高次元重力理論(Randall-Sunsrum模型)を考え、その理論を4次元時空の観点から、高次元重力理論のもつ一般座標変換の対称性がどのように見えるかを明らかにした。この研究から、高次元の一般座標変換の対称性は4次元時空の観点では、量子力学的超対称性として実現されていることがわかった。この対称性が低エネルギー有効理論にどのような物理的影響を持つかは、今後の課題である。 研究経費は、主として旅費と設備備品費として使われた。旅費は研究代表者及び研究分担者の研究打ち合わせに使われた。また、設備備品費は数値計算のためのパソコン及びソフトの購入、及び、対称性関連図書費として主に使用された。
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Research Products
(1 results)