2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540279
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
橋本 正章 Kyushu University, 理学研究院, 教授 (20228422)
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Keywords | 超新星 / 元素合成 / 高密度天体 / 磁気回転流体 / ニュートリノ / QCD相転移 / 重力波 / ガンマー線バースト |
Research Abstract |
ガンマー線バーストのコラプサーモデルの磁気流体力学シミュレーションを系統的に行った。特に親星が太陽質量(M_◎)のと40倍と70倍の質量の星について衝撃波の形成と伝搬、そして元素合成を遂行した。大質量星の超新星爆発は親星がある質量を超えるとブラックホールを残すことが示唆されているが、これからコラプサーモデルによりガンマー線バーストの起源をしらべることに成功した。 超新星は太陽の30倍以上の質量を持つ星はコラプサーか爆発を起こさず崩壊するか、極超新星を引き起こすかなどと分類されているのでコラプサーを研究しておくことは超新星の研究で不可欠であることが近年はっきりしてきた。我々は、一連のコラプサーモデルを構築する準備を一応完成したので今後はpresupernovaモデルを用いて系統的にすべての超新星爆発モデルを構築することが一部は現象論的ではあるが可能になった。一方、重力崩壊の際QCD相転移により中心コアがクォーク層になることがあり得るので、状態方程式にクォーク層を加えたシミュレーションを行いQCD相転移が起きると強い重力波が発生し、観測にかかりうることが判明した。磁気流体コードを用いてコラプサーのシミュレーションを行った結果、ある強磁場、強微分回転を与えた初期モデルにたいして、強いジェットが放出されることが分かったが、QCD相転移が起これば、ブラックホールができる前に一度強い重力波を発生し、ブラックホール形成過程でさらに重力波を発生し、観測によりQCD相転移起源のコラプサーを識別できる可能性を見いだした。また、コラプサーモデルで極超新星に必要な^<56>Niを生成することに成功した。ただし数値シミュレーションの精度を向上させて議論を煮詰めなければならない。これらの研究により大質量星の元素合成の再分類が可能になった。
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Research Products
(4 results)