2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18540280
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
八尋 正信 Kyushu University, 大学院・理学研究院, 教授 (40300537)
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Keywords | ハドロン / 有限温度 / 有限密度 / 5次元重力理論 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ハドロンの諸観測量を再現する高次元重力理論を探査し、QCD(量子色力学)に等価な重力理論モデルを現象論的につくることにある。昨年度は重力理論に力点を置いて研究を行った。今年度は、有限密度における5次元重力モデルを構築するどいう最終目的に向けて、有限密度QCD自身の研究をすすめ、その性質の解明を行った。第一原理計算である格子QCDが有限密度系では適用できないため、有効模型として有名なNambu-Jona-Lasinio(NJL)モデルを拡張した「拡張されたNJL模型」を提案した。さらに、このモデルに閉じ込め効果を付加した「拡張されたPolykov-loopNJP模型」を提案した。これらのモデルを用いて、有限密度系におけるカイラル相転移、カラー超伝導、閉じ込めの相互の関係を調べた。また、これらのモデル解析で用いられている平均場近似の妥当性の検討を行った。さらに、モデル自身の妥当性を調べるために、これらのモデルを純虚数密度系に適用し、格子QCD計算の結果を再現することを示した。
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