2006 Fiscal Year Annual Research Report
大電流負水素イオンビーム照射による炭素薄膜の高温損傷(>2000°K)の研究
Project/Area Number |
18540303
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
高木 昭 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 講師 (10100819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅井 勲 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (80150291)
武田 泰弘 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 技師補 (70391745)
荒木田 是夫 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助手 (00113415)
池上 清 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 技師 (30391767)
入江 吉郎 日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究員 (00124173)
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Keywords | 荷電変換薄膜 / 加速器 / 量子ビーム / ナノ材料 / 先端機能デバイス / 原子核ターゲット / 負水素イオン源 / イオンビーム |
Research Abstract |
大強度加速器に於ける炭素薄膜の短寿命を解決し長寿命化を実現するために、炭素薄膜の高温度に於ける損傷を研究する。第一段階として負水素イオンビームの大電流・高密度化を実現する。次に、この大電流の負水素イオンビームを用いて、最近開発された長寿命炭素薄膜に照射することによりその特性評価試験を行い、1500°K以上の高温状態を作り尊炭素薄膜の高温損傷のメカニズム(例えば、フォイルの変形、膜厚の減少、ピンホールの生成)を解明する。これらの寿命測定を通して、第二段階としては、耐久性のある1500°K以上の高温度でも損傷の少ない炭素薄膜を開発実現することが目的である。 平成18年度では、高密度(1mA/cm_2以上)でdc(直流)の負水素イオンビームを使用して照射を行うことが出来た。dcビーム照射に於いては、最高温度2500°Kを達成した。また、この様な極端条件下での負水素イオンビームの照射を行い、炭素薄膜の高温損傷の測定を実施した。照射には各種の炭素薄膜を使用し、高温損傷の試験を行い、それぞれの炭素薄膜について炭素薄膜の変形・損傷を観測した。これらの炭素薄膜との比較の為に他の材質各種についての照射試験を行い、照射スポットの輝度温度および変形等の様子を比較観察した。 マルチカスプ表面生成型負水素イオン源によって、大電流の負水素イオンビームを高効率で生成できた。負水素イオンのdcビームは、dcアーク放電によって長期安定(200時間以上)に生成された。また、パルス化負水素イオンビームの生成には、定電流出力(先頭電流値)のアークパルス電源を用いることにより、安定な高電流パルス化イオンビームを生成できた。しかしながら、既設のアークパルス電源では、高温度の照射温度を得るのに充分な高デューティー運転をすることが出来なかった。アークパルス電源を高ヂューティー対応に置き換えた後に、パルス化負氷素イオンビームでの高温損傷試験を行う予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] An irradiation system for carbon stripper foils with 750 keV H-beams2006
Author(s)
A.Takagi, I.Sugai, Y.Irie, Y.Takeda, K.Ikegami, Z.Igarashi, C.Kubota, Y.Arakida, N.Saito, S.Dairaku, K.Senzaki, A.Satoh
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Journal Title
Proceedings of EPAC 2006, Edinburgh, Scotland EPAC 2006
Pages: 1550
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[Journal Article] Realozatio of thick hybrid type carbon stripper foils with high duability at 1800K for RCS of J-PARC2006
Author(s)
I.Sugai, Y.Takeda, M.Oyaizu, H.Kawakami, Y.Irie, K.Hara, A.Takagi, H.Hattori, K.Kawakami, J.Kamiya, M.Kinsho
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Journal Title
Proceedings of EPAC 2006, Edinburgh, Scotland EPAC 2006
Pages: 1753
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[Journal Article] Life time test by 750 keV negative hydrogen beams2006
Author(s)
A.Takagi, I.Sugai, Y.Irie, Y.Takeda, K.Ikegami, Z.Igarashi, C.Kubota, Y.Arakida, N.Saito, S.Dairaku, K.Senzaki, A.Satoh
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Journal Title
Proceedings of 3^<rd> Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (August 2-4, 2006 Sendai Japan) August 2006
Pages: 100