2007 Fiscal Year Annual Research Report
大電流負水イオンビーム照射による炭素薄膜の高温損傷(>2000℃)の研究
Project/Area Number |
18540303
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
高木 昭 High Energy Accelerator Research Organization, 加速器研究施設, 講師 (10100819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅井 勲 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 研究員 (80150291)
武田 泰弘 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 技師 (70391745)
荒木田 是夫 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教 (00113415)
池上 清 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 技師 (30391767)
入江 吉郎 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (00124173)
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Keywords | 荷電変換薄膜 / 加速器 / 量子ビーム / ナノ材料 / 先端機能デバイス / 原子核ターゲット / 負水素イオン源 / イオンビーム |
Research Abstract |
大強度加速器に於ける炭素薄膜の短寿命を解決し長寿命化を実現するために、炭素薄膜の高温度に於ける損傷を研究した。大電流の負水素イオンビームを用いて、各種の炭素薄膜に照射することによりその特性評価試験を行い、2000°K以上の高温状態を作り、炭素薄膜の高温損傷のメカニズム(フォイルの変形、膜厚の減少、ピンホールの生成)を観測した。これらの寿命測定を通して耐久性のある1500°K以上の高温度でも損傷の少ないハイブリッド型炭素薄膜を開発して、その長寿命性を実証した。 照射試験には各種の炭素薄膜を使用し、(1)市販の電子ビーム蒸着型炭素薄膜(2)当機構に於いて新しく開発されたハイブリッド型炭素薄膜(3)米国SNS研究所で開発されたダイヤモンド薄膜(4)市販のダイヤモンド薄膜などの各種の炭素薄膜に650KeVの負水素イオンビームを照射して高温損傷の試験を行い、それぞれの炭素薄膜について変形や損傷の様子を観測した。照射試験中には、照射スポットの輝度温度を電子式光高温計により常時監視記録し、変形等の様子は写真撮影およびビデオ録画により詳細に観測された。ボロン含有のハイブリッド型炭素薄膜(HBCフォイル)は、照射ビームスポット温度が2000°K以上の高温度であっても大きな高温耐性を示し、照射スポット温度1900°Kに於いて200時間以上の寿命を示した。ダイヤモンド薄膜では、1800°K以上の温度で大きな変形および黒褐色化し非常に脆くなる変質が観測された。パルスビーム照射による温度の時間構造、薄膜の照射後の膜厚減少測定およびラマン分光分析などは現在解析中である。さらに引き続き機関内経費処置により透過ビームの精密なエネルギー分析を実施する予定である。本研究の成果は、HBCフォイルの高温度耐性が大強度加速器用の荷電変換薄膜としての要求を満たしている事を示した事である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] SPALLATION NEUTRON SOURCE(SNS)DIAMOND STRIPPER FOIL DEVELOPMENT2007
Author(s)
R.W.Shaw, M.A.Plum, L.L.Wilson, C.S.Feigerle, MJ.Borden, T.Spickermann, Y.Irie, I.Sugai, and A.Takagi
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Journal Title
Proceedings of PAC07, Albuquerque, New Mexico, USA(2007) IEEE:07CH37866
Pages: 620-622