2007 Fiscal Year Annual Research Report
ラマン分光による半導体クラスレートのゲストーホスト相互作用と超高圧相転移
Project/Area Number |
18540315
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
清水 宏晏 Gifu University, 工学部, 教授 (80023258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 重雄 岐阜大学, 工学部, 准教授 (30196159)
久米 徹二 岐阜大学, 工学部, 助教 (30293541)
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Keywords | 高圧科学 / 半導体物性 / ラマン散乱 / ナノ材料 |
Research Abstract |
高圧ラマン分光による半導体クラスレートの研究を行った。対象とした物質は、BaドープのタイプI、ゲルマニウム・クラスレートBa_8Ge_<43>、Ba_8Ga_<16>Ge_<30>、タイプIIIのゲルマニウム・クラスレートBa_<24>Ge_<100>、そしてチャンネル構造を示すBaAl_2Si_2であった。これらのクラスレート化合物においては、Ba原子がゲストとなり低波数域において「ラットリング」振動を示すと言われている。本研究の成果は、次のようにまとめられる。 1.クラスレごト化合物Ba_8Ge_<43>、Ba_<24>Ge_<100>、BaAl_2Si_2において、ゲストBa原子のラットリング振動を、ラマン散乱の低波数域(30cm^<-1>-100cm^<-1>)で、世界で初めて観測することに成功した。 2.タイプI型Geクラスレート(Ba_8Ga_<16>Ge_<30>)における同形構造相転移の初めての観測 Ba_8Si_<46>で代表されるタイブI型Siクラスレートで、これまで高圧力下で同じ構造のまま、大きな体積減少を伴う相転移が観測され、多くの興味が持たれている。しかし、同じGe系のBa_8Ge_<43>〓_3では、この同形構造相転移は観測されなかった:Si系で提案されている欠陥誘起の相転移機構、すなわち、このBa_8Ge_<43>〓_3では、既に欠陥が存在することに起因する。欠陥のないタイブI型GeクラスレートBa_8Ga_<16>Ge_<30>の高圧XRDとラマン散乱実験を行った。圧力約32GPaでの同形構造相転移(可逆的)の初めての観測に成功した。 3.超高圧力下、30万気圧までのラマン散乱測定に成功し、各種の圧力誘起構造相転移やアモルファス化を見つけ、既知のシリコン・クラスレートの構造安定性との比較を行い、半導体クラスレートの総合理解を得た。
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Research Products
(3 results)