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2006 Fiscal Year Annual Research Report

強相関電子系における、価数揺動に伴う新たな臨界点と超伝導状態の理論的研究

Research Project

Project/Area Number 18540345
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

平島 大  名古屋大学, 理学研究科 (20208820)

Keywords強相関電子系 / 重い電子系 / 価数揺動 / 超伝導 / 量子臨界点 / 動的平均場理論 / ゆらぎ交換近似(FLEX)
Research Abstract

重い電子系における電荷ゆらぎ、特に価数揺動とそれによって引き起こされる超伝導の可能性を検証するために拡張された周期アンダーソンモデルの理論研究を行った。拡張周期アンダーソンモデルでは、通常のf電子間斥力に加えて、f電子と伝導電子の間の斥力U_<cf>も考慮される。
動的平均場理論を用いた研究によって、f電子と伝導電子間斥力U_<cf>によって価数揺動が増強されることがわかった。また、十分大きなU_<cf>において転移は1次転移であることが確かめられた。一方、U_<cf>が小さな領域では価数は連続的に変化するので、間で臨界的なふるまいを示す点があることが示唆される。現在までの計算では、その臨界点の正確な位置を決めるまでには至っていない。それが今後の課題である。
われわれが得た上記の結果は、これまでに別の手法によって得られた結果とコンシステントではあるが、これまでの結果と同様、臨界点でのU_<cf>の値(およびf電子のレベル)はやや非現実的と思われる値となっている。そこで、現実の系における臨界的なふるまいおよび超伝導メカニズムを理解するためには、これまでの計算で取り込まれてこなかったプロセスの考慮も必要と思われる。その一つとして、ゆらぎの波数依存に着目した研究を行った。そのために、拡張された周期アンダーソンモデルにゆらぎ交換近似(FLEX)を適用し、弱相関領域からの研究を行った。その結果、現実的なパラメター領域においてU_<cf>による特定の波数の電荷ゆらぎ(電荷密度波)の増強が見出された。このゆらぎの増強はきわめて限られた領域で見られ、興味深いふるまいを示す。今後、このゆらぎによる超伝導の可能性を検証する。また、これまでの計算で考慮されていなかった要素として軌道縮退も挙げられる。これまでの計算を軌道縮退を含んだモデルに拡張するための計算機コードの開発を行った。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Charge Fluctuations in an Extended Periodic Anderson Model2007

    • Author(s)
      T.Sugibayashi, Y.Saiga, D.S.Hirashima
    • Journal Title

      Journal of Magnetism and Magnetic Materials 310-2

      Pages: e42-e44

  • [Journal Article] Valence Fluctuations in an Extended Periodic Anderson Model2006

    • Author(s)
      T.Sugibayashi, D.S.Hirashima
    • Journal Title

      Journal of the Physical Society of Japan 75-Suppl

      Pages: 244-246

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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