2007 Fiscal Year Annual Research Report
液滴生成時の界面分裂現象のスケーリング則とその遷移過程の解明
Project/Area Number |
18540367
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
本間 俊司 Saitama University, 理工学研究科, 准教授 (90219246)
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Keywords | 液滴生成 / ジェット / スレンダージェット近似 / 界面追跡法 / スケーリング則 / ピンチオフ |
Research Abstract |
液滴が生成する理象は日常至るところで観察されるとともに,産業界においても非常に重要な役割を果たしている.液滴の生成に関しては,ジェットやシートの安定解析,カオス的挙動などの基礎的研究からスプレーやインクジェットなど応用研究に至るまで非常に多くの報告がある.一方,分裂点(ピンチオフ)近傍の界面のダイナミックスは,サテライト生成など液滴生成に関する非線形現象を根本的に理解するために近年非常に注目され,研究が急速に進展している. 本研究では液滴生成のメカニズムを解明するために,軸対称のジェットが分裂し液滴を生成する場合のピンチオフ近傍の界面運動のダイナミクスについて理論的および数値的に検討した.平成19年度は,平成18年度に開発した界面追跡法(フロントトラッキング)/有限差分法によるナビアーストークス解析コードをさらに高解像度用に修正すると共に,各種条件における数値実験を実施し,広い範囲で既往のスケーリング則が成立することを確認した.また,界面の初期形状が分裂点近傍の界面運動に影響を与えるかどうか試験した結果,スケーリング則は,物性値(密度、粘度、界面張力)以外の条件因子に依存しないことを確認した.さらに,粘度比および密度比を1(二流体の粘度および密度が等しい場合)に固定し,粘度、密度、表面張力を変化させた数値実験を実施し、スケーリング則の遷移を確認した. 本研究の成果は,アメリカ機械学会主催の、第5回日米流体工学会議および日本混相流学会年会講演会2007にて口頭発表した.
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