2007 Fiscal Year Annual Research Report
地震波形相関関数探査法による火山浅部地下構造の展開研究
Project/Area Number |
18540412
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
筒井 智樹 Akita University, 工学資源学部, 助教授 (70240819)
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Keywords | 地震波形相関関数探査法 / 反射法地震探査 / 火山性微動 / 火山の構造 / 人工地震 |
Research Abstract |
本研究の平成19年度予定は研究総括のほか以下の5点であった。1.地震波形相関関数探査法の比較検討、2.波形相関関数探査法の火山探査への展開、3.波形相関関数探査法を用いた震源波形変化に対する断面再現性の評価、4.動的地下構造への波形相関関数探査法適用性の検討である。 項目1および2に関しては引き続き既存のデータ(阿蘇火山、浅間火山、富士火山、草津白根火山)を用いて比較検討を行った。波形相関関数探査法による成果として、草津白根火山の地震反射断面と火山活動について論じた論文を発表し、波形相関関数探査法が火山探査に有用であることを示した。さらに、新たな火山性微動データの取得を秋田県内の火山に対して試みた。 さらに総括も含めて項目3,4について研究をすすめ、阿蘇火山で得られていた火山性微動データをもとに検討を加えた。その結果、断面再現性に関しては等価震源波形の自己相関関数形がおおきく影響することが明らかにされるとともに、反復して発生する火山性微動の等価震源波形がそれぞれ異なることが明らかになった。このことは、毎回の火山性微動の発生場所が異なることを示唆している。したがって、波形相関関数探査法は火山の構造探査に有用であるばかりでなく、火山性地震や火山性微動の解析に適用することによって火山活動の中心である火道周辺の変化を検出できる可能性があることが示された。この成果は平成20年度に学会講演で発表される。
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