2006 Fiscal Year Annual Research Report
外核の化学組成成層構造及び核マントル境界の地形に関する地震学的研究
Project/Area Number |
18540424
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金嶋 聰 九州大学, 大学院理学研究院, 教授 (80202018)
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Keywords | 外核 / 核マントル境界 / アレイ解析 / 化学組成 / 地震波 |
Research Abstract |
地球の核の化学組成は地球および核の形成に関わる重要な問題である。一方、核マントル境界(CMB)の凹凸は地球磁場や回転のダイナミクスに密接に関連する。これら二つに関する地球科学的知見には、これまでになされた多くの研究にも関わらず、大きな不確かさが残されている。本研究では、(1)外核の化学的組成(軽元素組成)に関する不連続的成層構造の有無と、(2)CMBの短波長の地形(凹凸)について、地震学的に新しい制約を加え、同時に新たな物質科学的検討を行っている。H18年度に行った研究は以下の通りである。 (1)P4KP波の解析のためにアレイデータ処理方法の整備を行った。日本のHINETと北米西海岸などの大口径地震計アレイで記録されたP4KP波波形データを解析するため、アレイデータ処理のための計算機等を購入して、波形データの蓄積を行った。 (2)ゆるやかな凹凸のある核マントル境界で反射するP4KP波の重合波形のモデル化を行う目的で、Kirchhoff-Helmhortz法による波形合成のための計算コード整備を進めた。 (3)Gaussian-Beam法を用いて、ゆるやかな凹凸を持つ核マントル境界でのP4KP波に対するMB地形の効果を調べた。 (4)同じく核マントル境界の凹凸を調査する目的で環太平洋地域のPcP波のアレイデータを系統的に収集した。 (5)核の化学組成についての文献調査、および鉄溶液モデルに関する調査を行った。
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