2007 Fiscal Year Annual Research Report
能動型衛星センサーによる雲・エーロゾルの相互作用に関する研究
Project/Area Number |
18540437
|
Research Institution | Japan, Meteorological Research Institute |
Principal Investigator |
小林 隆久 Japan, Meteorological Research Institute, 気象衛星・観測システム研究部, 室長 (40343892)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 豊志郎 気象庁気象研究所, 東京大学気候システム研究センター, 研究員 (90343889)
増田 一彦 気象庁気象研究所, 気象衛星・観測システム研究部, 室長 (90354513)
青木 輝夫 気象庁気象研究所, 物理気象研究部, 室長 (30354492)
石元 裕史 気象庁気象研究所, 気象衛星・観測システム研究部, 主任研究官 (70281136)
|
Keywords | 衛星センサー / 能動型センサー / 能動型センサー / 雲 / 降水 |
Research Abstract |
本研究は、衛星搭載能動型・受け動型センサーの複合利用により、エーロゾルの間接効果に関する知見を得るものである。エーロゾルは雲核として働くため、エーロゾル数濃度により雲粒サイズが変わり、太陽反射率か変化する。この効果は第1間接効果と呼ばれている。また、汚染大気のような高濃度エーロゾル地域では雲粒サイズが小さくなり、降水が抑制され第2間接効果と呼ばれている。この第2間接効果では、どの程度雲粒サイズが減少すると降水が抑制されるかを知ることが重要である。このため本研究では衛星搭載レーダーと可視・赤外放射計の複合利により雲、降水の同時観測を行う。 平成19年度は、衛星搭載レーダー並ひに可視・赤外放射計の全球データの解析を行った。衛星搭載レーダーから降水強度を、可視・赤外放射計から雲の有効半径を抽出しその関係を調べた。雲粒サイズが降水を伴う雲と伴わない雲とで差があるか調べたところ、雲粒最大粒径に大きな差が見られるた。降水を伴わない雲では15-20μmであったのに対し、降水を伴う雲では30μmと急増、ジャンプすることが分かった。成長過程初めの雲粒は凝結により連続的に成長するが、あるサイズを超えると雲粒同土の衝突等により急速に、数値モデルの結果では15-20μmと言われている。エーロゾル第2間接効果に関連する重要なパラメータである。降水を伴う雲、伴わない雲での雲粒サイズの変化はこの臨海サイズが実際の大気でも存在することを示唆している。この結果について国内外の学会で発表した。また国際誌に掲載された。
|
Research Products
(6 results)