2007 Fiscal Year Annual Research Report
アジア大陸東縁(ベトナム・中国・飛騨)における中・古生代変動時のマグマ形成過程
Project/Area Number |
18540454
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大和田 正明 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 教授 (50213905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加納 隆 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60108264)
今岡 照喜 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30193668)
小山内 康人 九州大学, 大学院・比較社会文化研究科, 教授 (80183771)
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Keywords | 東アジア / 地殻 / マントル / ベトナム / 東南極ドロンイングモードランド / 飛騨帯 / 領家帯 / 地質学 |
Research Abstract |
アジア大陸東縁に分布する衝突帯の深部過程を解明するため、本研究では以下の課題(steps1-3)に取組んでいる。Step1では、マグマの形成過程について検討する。Step2では、変成岩と火成岩の時空的・成因的関係を明らかにする。そして、step3では、衝突帯と沈み込み帯に産する火成岩・変成岩を比較することで、大陸衝突帯の深部テクトニクスを解明する。本年度は3カ年計画の2年目にあたり、主にstep2を実施し、あわせてstep3の課題にも取り組んだ。今年度の成果は以下の通り。 1.ベトナムコンツム地塊を例に大陸衝突による、極限変成作用の時期とマントル起源の玄武岩質マグマの活動時期が一致することを明らかにした。また、この玄武岩質マグマはマントルプルームに由来することが化学組成の面から明らかとなった。 2.コンツム地塊と同様にゴンドワナ大陸形成時の衝突帯と考えられる東南極ドロンイングモードランドの火成作用の特徴から、大陸衝突境界に相当する地殻-マントル境界を検討した。この結果は、大陸衝突帯地域における衝突境界を見出す上で有用な手法となりうる。 3.沈み込み帯の代表例として西南日本の領家帯に産する苦鉄質グラニュライトから等温で減圧したときの鉱物組織を見出した。このことは、沈み込み帯の火成活動が地殻上昇時に生じたことを示唆する。
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