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2009 Fiscal Year Annual Research Report

結晶構造解析に基づく過去2億年における石灰質ナンノプランクトンの変遷史の解明

Research Project

Project/Area Number 18540461
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

亀尾 浩司  Chiba University, 大学院・理学研究科, 准教授 (00312968)

Keywords石灰質ナンノ化石 / ナノリス / ヘテロコッコリス / 方解石結晶 / 形態 / 光学的性質
Research Abstract

本研究は,三畳紀末に出現し,現在まで生息している主要な海棲プランクトンの一種である石灰質ナンノプランクトンが作り出した石灰質殻,すなわち方解石の微小結晶に着目し,その解析を行うことにより,石灰質ナンノプランクトンの変遷史を検討しようとする試みである.本研究で取り扱う化石は,とくに石灰質ナンノ化石の中でも,その主たるグループである「ナノリス」と「ヘテロココリス」である.これまでの検討により,石灰質殻を構成する結晶の形態,光学的性質とその組み合わせに基づくと,数百種ある石灰質ナンノ化石は,数種類の基本的なタイプに分けられる可能性が高くなった.このことは,石灰質ナンノプランクトンの属や種の違いは,本質的にはわずかな形状の違いによることを意味する.また,石灰質ナンノ化石の中には,長期間の生息レンジを持つ分類群が存在することが知られているが(例えばReticulofenestraなど),それらは同じような形態の種が大きさの変化をしながら存在したのではなく,実際には,古いタイプと新しいタイプとで微細な構造が異なっていることも明らかになってきた.同様に,同じ属に属するとされているものでも(たとえばディスコアスターやスフェノリスなど),古い時代のものと新しい時代のものとではそれぞれを構成する結晶の形状と光学的性質が異なることもわかってきた.これらのことは,同じように見える石灰質ナンノプランクトンのタクサであっても,実は時代によって違いがあり,その進化スピードは本質的には非常に早いことを意味している.同時に,古いタイプが消滅する時期はなんらかの海洋環境の変化の時期と一致するので,かつての地球環境の変遷とともに石灰質ナンノプランクトンの進化が生じた可能性があることを示唆している.

  • Research Products

    (2 results)

All 2009

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 房総半島,小糸川流域の中新・鮮新統の地質と放散虫化石層序2009

    • Author(s)
      沢田大毅・新藤亮太・本山功・亀尾浩司
    • Journal Title

      地質学雑誌 115

      Pages: 206-222

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 新第三紀コッコリスの大きさと殼形態の変化-新第三紀のReticulofenestra属を例に-2009

    • Author(s)
      亀尾浩司・益子直人・村岡典幸・一井直宏・千代延俊
    • Organizer
      日本古生物学会第159回例会
    • Place of Presentation
      滋賀県立琵琶湖博物館
    • Year and Date
      20090129-20090131

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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