2007 Fiscal Year Annual Research Report
薄膜を用いた短パルスコヒーレントX線発生のための基礎プロセスの解明
Project/Area Number |
18540497
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
匂坂 明人 Japan Atomic Energy Agency, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (20354970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河内 哲哉 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 研究職 (40343941)
大道 博行 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 研究職 (70144532)
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Keywords | 高強度レーザー / 高次高調波 / プリフォームドプラズマ |
Research Abstract |
薄膜を用いた短パルスコヒーレントX線発生のための基礎プロセスを解明するため、超短パルス高強度レーザーと薄膜との相互作用により発生する高次高調波の計測を行った。ここで、薄膜を用いた高次高調波発生を実現するためには、レーザーのプリパルスやASE(自然放出光の増幅)によって生成されるプリフォームドプラズマを評価しておく必要がある。そのため、最初に超短パルス高強度レーザーを薄膜ターゲットに照射し、プリフォームドプラズマの計測実験を行った。プリフォームドプラズマの測定は、ターゲットチャンバーに入射したレーザー光を集光用のポンプ光と計測用のプローブ光に分けて行った。ポンプ光は、軸外し放物面鏡を用いて薄膜ターゲットに照射した。プローブ光は、ターゲット表面を通過させ、プリフォームドプラズマの電子密度分布を干渉計測によって測定した。その結果、プリフォームドプラズマの電子密度分布が、ASE成分に大きく依存することを確認した。 高次高調波のスペクトル測定実験では、チタンサファイアレーザーを用いてポリイミドの薄膜ターゲットに集光照射した。レーザー反射方向に発生する高調波を計測するため、分光器を設置した。薄膜タニゲット位置をレーザー集光位置からずらすことで、プリフォームドプラズマに影響を与えるASE強度を減少させた。そしてASE強度を制御し、4次までの高調波発生を確認した。高調波発生に対するASE強度の依存性を調べることで、効率的な高次高調波発生の一つの条件を知ることができたと考えられる。
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