2007 Fiscal Year Annual Research Report
メタシクロファン-1-エンを構成単位とするヘリセン型分子の合成と光化学的特性
Project/Area Number |
18550039
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
大和 武彦 Saga University, 理工学部, 教授 (60136562)
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Keywords | 架橋芳香族化合物 / シクロファン / ヘリセン / らせん型分子 / 光学分割 / 光化学的特性 / ホトクロミズム / 分子素子 |
Research Abstract |
本研究では、架橋芳香族化合物に関する研究の一環として、既存のヘリセン骨格から0-ターフェニル骨格部分を抽出し簡略化したベンゾ[2.2]メタシクロファン骨格を構成単位とするらせん型分子に着目し、これらの実用的な一般性の高い合成法を開発し、シクロファン骨格に基づく相互作用、光化学的特性を解明することを目的とするものである。本年度は以下の研究実績を上げることが出来た。 '1.構造・物性に関する研究 前年度の研究 で合成に成功したベンゾ[2.n]メタシクロファン-1-エンは分子不斉を持っており、ラセミ体混合物として得られる。そこで、光学分割の可能性の有無をキラルカラムHPLCを用い、評価した。その結果を基に実際に光学分割を行った。次に、光学分割した各鏡像異性体の熱によるラセミ化反応を行い、ラセミ化速度と架橋鎖nとの関係を系統的に調べた。内部置換基導入によるラセミ化の進行が抑制され、特に架橋鎖nが小さい場合には、完全抑制されることを実験的に実証出来た。 '2.光化学特性に関する研究 ベンゾ[2.2]メタシクロファン-1-エンの10b、10c-ジ置換10b、10c-ジヒドロピレンへの原子価互変異性化によるホトクロミズム能について系統的に調べ、π-共役系を光でコントロールするシステムの構築に成功した。
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[Presentation]
Author(s)
Takehiko Yamato
Organizer
post ISNA-12 in Fukuoka
Place of Presentation
FUKUOKA
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