2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ層状化合物の合成とポルフィリン配列構造の精密制御
Project/Area Number |
18550041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
高木 慎介 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (40281240)
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Keywords | ポルフィリン / 粘土鉱物 / ナノシート / サポナイト / 電荷密度 / 機能性色素 |
Research Abstract |
これまでに、層状ホスト化合物として、図2に示すような化学合成サポナイト(商品名スメクトンSA)について検討を行なってきた。その組成式は[(Si_<7.20>Al_<0.80>)(Mg_<5.97>Al_<0.03>)O_<20>(OH)_4]^<+0.77>・(Na_<0.49>Mg_<0.14>)^<+0.77>で表せられる。組成式の下線部分が表面四面体層の組成を意味している。この構造の表面四面体層のSiがAlに同形置換することで、負電荷を帯びている。スメクトンSAでは、全Siのうち10%がAlに置換している。本研究では、表面四面体層のAl置換率を変化させることで、電荷密度の異なる層状ホスト化合物を合成した。Alの置換率を、約5〜20%の範囲で変化させることで、ナノシート上の電荷間距離の制御を試みた。この時、層表面上での平均負電荷間距離は0.8nm程度から1.6nm程度まで変化する。この範囲で表面電荷密度の異なる層状ホスト化合物を5種類程度合成し、得られた層状化合物は、XRD、元素分析、TG、SEM、AFMなどにより構造確認を行った。また、酢酸アンモニウム法などによりカチオン交換容量を測定し、層表面の電荷密度を決定、平均電荷間距離を求めた。実験条件全域で、ほぼ仕込み比通りの組成の層状化合物を合成する事が出来た。得られたナノシートとカチオン性ポルフィリン分子との複合体形成挙動について検討した。得られた飽和吸着量から判断すると、ポルフィリン分子間距離が制御できた事が推定された。
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