2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18550042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
清水 敏夫 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (50192612)
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Keywords | チアクラウンエーテル / セレナクラウンエーテル / 高周期元素化合物 / 不飽和環状化合物 / ホスト・ゲスト化学 / 包接 / 金属錯体 / 飽和不飽和混合系 |
Research Abstract |
柔軟な炭素-炭素単結合と柔軟性が抑制された炭素-炭素二重結合とが同一分子内に混在する飽和不飽和混合系チアおよびセレナクラウンエーテルの合成を試みた。その結果、段階的合成法を用いることにより、12,18,24員環飽和不飽和混合系チアクラウンエーテルと、11,14,22員環飽和不飽和混合系セレナクラウンエーテルの合成に成功した。CV法を用いて酸化還元挙動を調べたところ、いずれの場合も非可逆な酸化波が観測され、チアおよびセレナクラウンエーテルいずれの場合も、環の員数が少ないほど酸化され易いことが明らかになった。また、得られたクラウンエーテルのいくつかについては、X線結晶構造解析によりその結晶構造を明らかにすることができた。その結果、いずれの化合物も環歪みのない構造を持ち、分子内に空孔を有する構造であることがわかった。これらのクラウンエーテルと各種銀塩との反応を行なったところ、24員環飽和不飽和混合系チアクラウンエーテルではトリフルオロ酢酸銀と1:1錯体を効率良く形成することがわかった。また、11員環飽和不飽和混合系セレナクラウンエーテルの場合にもトリフルオロ酢酸銀との1:1錯体を与えるが、この場合には銀イオンはクラウンエーテルの空孔内には入らず、二分子に配位した構造をしていることが明らかになった。更に、11員環飽和不飽和混合系セレナクラウンエーテルでは、塩化水銀とも錯形成し、安定な錯体を与えることがわかった。また、溶媒中でのチアおよびセレナクラウンエーテルと銀イオンとの錯形成挙動を重アセトン中での^1H NMRによるtitration plotsを行うことにより明らかにした。
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