2007 Fiscal Year Annual Research Report
ポリ塩酸の欠損部位を新しい化学反応空間とした種々の機能性ポリ酸塩の構築
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18550062
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
野宮 健司 Kanagawa University, 理学部, 教授 (80119354)
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Keywords | 欠損型ポリ酸塩 / オルガノシリル基 / Dawson型 / 固定化 / 末端オレフィン / チタン置換体 / 固体プロトン酸 / 巨大分子 |
Research Abstract |
平成19年度交付申請書に従い、ポリ酸塩(polyoxometalate)の欠損部位を利用して、種々の機能を有する新規ポリ酸塩の合成を行った。以下のような新しい知見・成果を得た。 (1)末端にオレフィンを含むオルガノシリル基を担持した新規ポリ酸塩末端にオレフィンを含むシランカップリング剤をDawson型ポリ酸塩の一欠損種と反応させて、メタクリル基、アクリル基、ビニル基などを含有するオルガノシリル基が担持された新規機能性Dawson型ポリ酸塩を合成した。2つの化合物の構造解析を行った。末端オレフィンをラジカル共重合させることにより有機高分子中にポリ酸塩を組み込むことができ、ポリ酸塩の新しい固定化法になる。 (2)末端に4級アンモニウム基を含むオルガノシリル基を担持した新規ポリ酸塩(1)の関連化合物として、末端に4級アンモニウムを含むオルガノシリル基を担持したDawson型ポリ酸塩の一欠損種を合成し、構造解析を行った。この化合物は末端にカルボキシ基などを有する担体とイオン的な相互作用ができるので、ポリ酸塩の新しい固定化法につながる。 (3)新規の超強酸性固体プロトン酸Dawson型チタン(IV)三置換体のテトラポッド型四量体にエーテル抽出法を適用して新規プロトン酸(Dawson型チタン一置換二欠損種二量体のフリーアシッド型)の合成を行い、構造解析を行った。ハメット指示薬により強酸性のブレンステッド酸であることを確認した。 (4)Dawson型チタン(IV)三置換体四量体とカプセル化イオンの関係テトラポッド型巨大分子の合成において、中心四面体空間にカプセル化される陰イオン(Br^-,I^-,NO_3^-)を変えた新規化合物の合成法を明らかにし、それら3種類の構造解析を行った。
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Research Products
(17 results)