2008 Fiscal Year Self-evaluation Report
Synthesis of Novel Functional Molecules based on MetallacyclicAlkynes
Project/Area Number |
18550065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
鈴木 教之 The Institute of Physical and Chemical Research, 化学分析チーム, 専任研究員 (90241231)
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Project Period (FY) |
2006 – 2009
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Keywords | 有機金属化学 / 前周期遷移金属 / シクロアルキン |
Research Abstract |
最近我々は遷移金属を含む5員環化合物においては、環状アルキンが容易に合成でき、安定に単離できることを見出した。すなわち、4族遷移金属の還元種と1, 2, 3-ブタトリエンとの反応により得られる1-メタラ-3-シクロペンチン化合物である。しかしながらこの化合物群は全く新しい構造を有しており、その化学的、物理的性質についてはほとんど知られていない。この錯体において出発物質となる基質は1, 2, 3-ブタトリエン化合物であるが、このような直線上に共役した化合物は、二電子酸化・還元によりブタトリエン構造とポリイン構造を行き来する。こうした挙動を示すこれらの化合物群は分子デバイス、非線形光学材料などへの応用が期待されるため研究の対象となっている。 本研究では、共役ポリイン、ポリエン化合物を遷移金属と反応させ5員環構造を有する錯体を形成することによって、電子の授受を可能にし、新規な機能性を有する分子を創製することを目的とする。遷移金属錯体へ配位する共役不飽和配位子として、金属末端ポリインや、二重結合の集積した[5]クムレン系共役分子を用いることにより、得られる5員環アルキン化合物もまた共役系を有することが期待される。そうして得られる分子は酸化還元により多様な電子状態をとりうると考えられる。
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Research Products
(8 results)