2006 Fiscal Year Annual Research Report
貴金属ナノ構造体と酸化スズ高次構造体のへテロ接合による超高感度ガスセンサの開発
Project/Area Number |
18550077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
酒井 剛 宮崎大学, 工学部, 助教授 (40284567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木島 剛 宮崎大学, 工学部, 教授 (90040451)
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Keywords | 化学センサー / 貴金属ナノ構造体 / 酸化スズ高次構造体 / 半導体ガスセンサ / ヘテロ接合 / 水熱処理 |
Research Abstract |
半導体ガスセンサは、家庭用ガス漏れ警報機の普及に見られるように防災用としては優れているが、近年、環境やアメニティの観点から、各種環境汚染ガス、揮発性有機化合物(VOCs)、有機ガス、においなどのセンサ計測の重要性が高まっており、半導体ガスセンサの飛躍的な感度の向上が望まれている。 現在までに明らかにされている半導体ガスセンサの高感度化の指針を全て満たすには、貴金属増感剤のナノ構造制御、酸化物半導体の一次粒子径制御、および半導体酸化物感応体の高次構造制御をそれぞれ最適化する必要がある。すなわち、本研究では、貴金属ナノ構造体1酸化スズナノ粒子1酸化スズマイクロ粒子三相ヘテロ界面の最適化による超高感度半導体ガスセンサの構築を目的として研究を行った。 本年度は、四塩化スズの加水分解によって得られるスズ酸ゲルの合成について詳細な検討を行なった。アルカリ溶液として炭酸水素アンモニウムあるいはテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを用いて、急速に加水分解させて得られたスズ酸ゲルの分散性が高く、特に炭酸水素アンモニウムを用いて調製したスズ酸ゲルを用いて高濃度のアンモニア水中で水熱処理すれば、高分散の酸化スズゾル(分散系)が得られることを明らかにした。得られたゾルの粒子径は2〜4nm程度であり、その粒径分布は非常に狭く、均一な酸化スズゾルが調製できることを明らかにした。さらに、XRDのピークの半値幅から求めた結晶子径と粒子径がほぼ同じ値であったことから、得られたゾルは結晶子(一次粒子)が高分散したものであることを明らかにした。 酸化スズマイクロ粒子の合成については、マイクロ粒子の収量収率が界面活性剤の量だけでなく、共存させる水の量に大きく依存することを明らかにした。また、焼成温度によっても収量収率が大きく変化することが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)