2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18550098
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
武内 亮 Aoyama Gakuin University, 理工学部, 教授 (00216871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野寺 玄 青山学院大学, 理工学部, 教授 (90433698)
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Keywords | イリジウム / アリル位アルキル化 / 付加環加 / ホスホラアミダイト / 有機合成化学 |
Research Abstract |
我々はこれまでに[Ir(cod)Cl]_2/DPPEよりなる触媒系がα,ω-diyneとmonoyneの環化三量化反応、二つの相異なるmonoyneの化学及び位置選択的環化三量化反応に有効な触媒であることを報告してきた。本研究では、DPPEの代わりに1,2-bis(dipentafluorodiphenylphosphino)ethane(以下FDPPEと省略)を用いるとmethyl propiolateと単純末端アルキンの化学及び位置選択的環化三量化反応が進行し、3,5-二置換安息香酸エステルが高収率で得られることを見出した。[Ir(cod)Cl]_2/FDPPEよりなる触媒系存在下methyl propiolateと1-hexyneをTHF還流下2時間反応させるとmethyl 3,5-dibuthylbnzoateが収率88%得られた。環化三量体としては、この生成物のみでこのほかの環化三量体は全く得られなかった。Methyl propiolateとphenylacetyleneからはmethyl 3,5-diphenylbenzoateが収率85%で得られた。5-Chloro-1-pentyne、5-cyano-1-pentyneからも対応する環化三量体が高収率で得られた。Methyl propiolateの代わりにethynyl p-tolylsulfoneを用いると同様の環化三量化が進行し、3,5-二置換スルホンが高収率で得られた。1-Hexyne、Phenylacetylene、5-chloro-1-pentyneからは対応する環化三量体が高収率で得られた。本環化三量化反応はイリダシクロペンタジエンを経由して進行すると考えられる。電子吸引性基を有するアルキン一分子と電子供与性基を有する末端アルキン一分子からα位に電子吸引性基、β位に電子供与性基を有するイリダシクロペンタジエンが生成し、α位の置換基との立体反発を避けるように電子供与性基を有する末端アルキン一分子が反応し、1,3,5-置換ベンゼンが得られると考えられる。
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Research Products
(13 results)