2008 Fiscal Year Annual Research Report
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18550115
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| Research Institution | Gunma University |
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Principal Investigator |
近藤 慎一 Gunma University, 大学院・工学研究科, 助教 (20281503)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海野 雅史 群馬大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20251126)
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| Keywords | シラノール / 水酸基 / アニオン認識 / 分子認識 / 水素結合 / ジシロキサンテトラオール / シラントリオール |
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| Research Abstract |
本課題の最終年度である本年度は複数のシラノール水酸基を有するシラントリオールとジシロキサン-1,1,3,3-テトラオールについて、それらのアニオン認識能を1H NMRと質量分析スペクトルを中心に用いて評価した。以前に報告したシランジオールやジシロキサン-1,3-ジオールは2点の水素結合によりアニオンを会合していたが、これらに比べて多点での水素結合を形成することが可能であることが確認された。特にジシロキサン-1,1,3,3-テトラオールは4点でアニオンを会合することが可能であることから、その会合能はかなり強いことが明らかとなった。また、シラントリオールは大きな溶媒効果が確認され、溶媒によってその選択性が著しく異なることがわかった。また、比較のためにシランモノオールも別途合成し、このアニオン認識能についても検討を行うことで、網羅的にシラノール誘導体のアニオン認識能について解釈することが可能となった。これらの情報は今後さらなる機能化を行う上で非常に重要である。また、同一方向に4つのシラノール水酸基を有する環状テトラシロキサンについて、その二量化とアニオン認識能について評価した。アニオン認識能は高いものの、レセプター分子間での相互作用も強く、解析が困難であったことから、今後他の異性体について検討をしてく必要がある。
本課題ではシラノール水酸基がアニオン認識において有用であることを初めて明らかとした。これらの結果はシリカやシリコーンなどの材料のダングリングボンドや欠陥部位での相互作用についての基礎的な情報としても有用である。
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