2007 Fiscal Year Annual Research Report
人工光合成モデルデンドリマーを用いた発光素子の開発
Project/Area Number |
18550122
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
川井 秀記 Shizuoka University, 電子工学研究所, 助教 (80324341)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 雅樹 静岡大学, 工学部, 助教 (30313935)
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Keywords | 高分子構造・物性 / 光物性 / 光合成モデル / デンドリマー / 発光 |
Research Abstract |
次世代の光通信、光配線に望まれる新規高分子レーザー発振媒体として,光増感型デンドリマーに着目し,分子内エネルギー移動によるクロモフォア(発光中心)の高効率励起及び濃度消光の抑制により,高分子薄膜中でのレーザー発振を目指している。本研究では,この光増感型デンドリマー分子の高次構造がもたらす分子内エネルギー移動及び増幅自然放出光(ASE)について検討を行った。 スピンコート法によりガラス基板上に作製したポリスチレン薄膜に,ナノ秒Nd:YAGレーザーの第三高調波(355nm)で励起を行ったところ,ペリレンとアントラセンをモル比1:8の割合で分散した系では,励起光強度を増加しても,ペリレンの発光スペクトルの半値幅は95nmで,ほとんど変化はなかった。それに対し,アントラセンを内殻に有するデンドリマーにおいては,励起光強度を増加していくと,発光スペクトルの半値幅が狭くなる(FWHM=47nm)ことが観測され,これはASEによるものであることが確認された。一方,デンドリマーの内殻にアントラセンを有しないものは,若干のアントラセンの発光が見られ,発光スペクトルの半値幅は84nmであり,ほとんど先鋭化が見られなかった。これらのことは,デンドリマー内部に有するアントラセンへのエネルギー移動を経由することにより,効率よくデンドリマーコア部のペリレンを励起することができることを示しており,エネルギー移動効率がASEに大きな影響を及ぼしていることが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)