2007 Fiscal Year Annual Research Report
食虫植物型分子の動的挙動を利用した新規機能性物質の開発
Project/Area Number |
18550131
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
幅田 揚一 Toho University, 理学部, 教授 (40218524)
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Keywords | サイクレン / 銀イオン / 錯形成 / 超分子 / 食虫植物 / 銀-π相互作用 / 環状配位子 / 芳香環 |
Research Abstract |
食虫植物の一種であるハエトリソウは補虫葉に虫がとまると瞬時に二枚の葉が閉じて虫を捕まえることができる.我々は芳香環側鎖を有する環状ポリアミンが有機溶媒中でAg^+と錯形成すると,ハエトリソウのように芳香環側鎖(補虫葉)部位が金属イオン(虫)を包み込むような分子を見出した.この分子はアルカリ金属や重金属と錯体を形成してもこのような挙動を示さないため,我々はこの分子を"食虫植物型分子(銀食い分子)"と名づけ,銀イオンセンサーとしての応用を進めてきた.本研究ではこれまで得られた知見をもとに"食虫植物型分子"が発現する現象をさらに応用展開するべく,(1)錯形成することによって円偏光二色性(CD)特性や旋光度特性を示す食虫植物型分子の開発(平成17年度より継続),(2)アームドサイクレンをビルディングブロックとして用いる超分子マトリックスの開発,(3)Ag^+錯体が二次的認識部位形成のスイッチとなるような食虫植物型分子の開発を目的として研究を推進してきた.その結果平成19年度では,(1)についてはサイクレン部位や側鎖にキラル部位を導入したアームドサイクレンを合成し,Ag^+と錯形成させるとキラリティーが劇的に増大する化合物を見出した.その際,サイクレンにキラル部位を導入した化合物では,Ag^+を捕まえる方向によって二種類のジアステレオマーを与えることを見出した.また,その強度はAg^+-π相互作用の強さによって変化することも合わせて見出した.
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[Journal Article] Polymer-like Structures of LiSCN, NaSCN, KSCN, RbSCN, and CsSCN Complexes with an Armed Monoaza-15-Crown-5 Ether Bearing a 3', 5'-Difluoro-4'-hydroxybenzyl Group2007
Author(s)
Y. Habata, Chizuko Okazaki, Kinuko Ogura, Sadatoshi Akabori, X. X. Zhang, and J. S. Bradshaw
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Journal Title
Inorg. Chem. 46
Pages: 8267-8270
Peer Reviewed
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